2016年5月11日水曜日

サードカルチャーキッズ その3: 帰属心

 2つ以上の言葉と文化の中で育つ子どもたち、そして移動し続ける子どもたちの一番の悩みは「僕はいったいどこに属すのか?」

例えば日本人のお母さんとアメリカ人のお父さんの間に生まれたお子さん。
日本でずっと育っていれば当然本人も日本人としての自覚をもつ可能性が多いでしょう。
アメリカでずっと育っていれば、アメリカ人としてのアイデンテイテイーが育つかもしれません。
でも、お父さんの転勤で小さい頃はロンドンで過ごし、小学校はタイ、中学校は大阪、高校はシンガポール。。。などと移動が続いた場合はどうでしょうか?  想像してみてください。

彼らが一番不得意のするのは「君はどこ出身?何人なの?」という質問。
おそらく本人自身にもわからない。。。
   「僕の故郷はどこ?」「私は何人?」という問い。

それぞれの地で色々な活動に参加し、楽しく過ごしてきたかもしれません。
けれども、人の成長期に基礎となる「帰属心」は十分に養われたでしょうか?

親としてどうしようもない環境であったかもしれません。
会社は2週間の猶予で次への「移動」を命じることもあります。
私たちが選択の余地がなかったら、子どもたちにそれがあるわけがありません。

AP(Active Parenting)でも帰属心の大切さを述べています。それにより人は自分の居場所を見つけ、自信を得、社会に貢献してゆくのです。

サードカルチャーキッズの難題です。






簡単な答えはありませんが、親として出来る事は。。。。
1。 常にその課題への意識を持ち、帰属心が育つような環境づくりに尽くす。
2。 その子の成長の速度、過程を尊重する。
3。 子どもの悩みには口ではなく耳を傾ける。

そこまで培ってきた親子関係の本領が発揮されるときですから自信をもってゆきましょう!

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