心理学者のGuy Winchによる、心の救急。
① こころの痛みに気付く。
お腹が痛くなれば、それに対処しようとするように、心の痛みにも注意を向けましょう。さみしい、怖い、などの感情も気づかなければ対処ができません。②失敗後の直感的感情を意識的に方向転換する。
心の傷は、「できること」より「できないこと」に注意を向けさせ、ネガティブ感情を継続する性質があるので、ここでは意識的に自分が「コントロールできる事」に焦点を当てます。自分が次に取れるステップを考え実行し、絶望感から脱出します。③自尊心をモニターして守る。
自尊心とは感情免疫システムのようなもので、痛みからあなたを守り、耐性を高めるものです。すでに傷ついている自分を卑下するのをやめるのはとても大切です。自分を尊重する心に気をつけ、もし自分を卑下するような感情に押されそうになったら、そのような気持ちをもつ友人を元気づけるために手紙やEmailを書きます。そしてそれを読みます。それがあなた自分に言ってあげるべき言葉です。④否定的な考えが浮かんだら、肯定的なもので遮る。
傷ついた出来事を、それへの新しい見解や解決方法なしに自分の頭の中で繰り返すと、どんどん痛みは増して行きます。それをやめる一番良い方法は何か集中力を要するタスクに関わることです。(SUDOKUやクロスワード、5年生だった時の友達の名前をあげる、などです。)統計によるとほんの2分の注意の転換でも否定的な感情の遮断に役立つとされています。⑤喪失に意味を見出す。
喪失は人生の一部ですが、そこでできた傷を治さなければ前進が難しくなります。私たちは喪失に新しい意味と、そこから生じる目的を見出す必要があります。決して簡単ではありませんが、そこから得られた何かはないか、考えてみましょう。「夫を失ったけれど、子供たちとはより親しい関係になれた」など。他の人だったらどのように意味づけをする手伝いをするだろうか、と考えてみましょう。
⑥過度の罪悪感を残さない。
少しの罪悪感は人との関係ない役立つこともありますが、過度の罪悪感は毒となり、あなたの感情と知性のエネルギーを無駄にしてしまします。罪意識から解放される一番良い方法は効果的な謝罪です。「もう謝った」とあなたは思うかもしれませんが、「謝罪」というのは私たちが考えるより複雑なものです。謝罪は、’なぜあなたがした事(又はしなかった事)をしたのか’という理由でなく、’あなたがした事(又はしなかった事)で相手にどのような影響を与えたか’に焦点を当てるべきなのです。そうすれば、相手は’本当に理解してもらえたのだ’と感じ、許し易くなり、あなたの罪悪感も軽減されるのです。
⑦あなたに合った治療方法を見つける。
自分がいつもどのように心の傷から立ち直っているかに気が付きましょう。例えば、いつもはすぐに忘れる、一時的にはすごく辛い思いをするがすぐに立ち直る、又は立ち直りに長い時間がかかる、など。それを基礎に、自分にはどのような治療方法が一番役に立つかを考えましょう。(ちょうど、どの痛みどめが自分には一番よく効くか、を試すように)
心の傷もどの方法が自分には一番有効かを試して、耐性を築いてゆくことが大切です。
何よりも、常に自分の心の健康に気をつける習慣をつけましょう。
特にストレスの多い時期はなおさらです。
体の健康と同じように、心の健康についても常日頃の注意が大切なのです。🌸
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